
※ワン城と案内した青年たち。
このワン城は夕方ごろには立ち去った方が良いらしい。
それはガイドブックやトルコに来る前ネットでワン城に訪れた人の旅日記を読んで知ったことだったが
子どもが石を投げてくる、もしくはお金をせびってくるというのだ。
僕がチェックしていた人は実際に石を投げられて頭を怪我したと記していた。
僕らはここまでお金をせびられることもなく、むしろ友好的にワンで人や子と接してきた。
しかし、ここを案内してくれた3人を見て気づいていたのだが
上の写真の右の二人を良く見てほしい。
右前にいる子はムラット君といって三人のリーダー的な存在でいいやつなのだが、
彼のジャケットと、後ろのやさしい目の子のズボンが同じ柄なのが分かるだろうか。
つまり、服を共有、シェアしていることが想像される。
よく見ていけば靴もぼろぼろなものを履いていた。
そして思い出してほしい。
一度ゴレンジャーの回で紹介した写真だ。

実はチャックが全開なのはわざとではなかった。
僕は眼力少年にチャックが開いてることを指摘していた。
すると彼は恥ずかしそうに壊れていることを伝えてきた。
きっとそのズボンは兄弟のお古だと推測できる。
貧困まではいかないが、貧しさがそこに見えた。
子どもたちの口から「お金」という言葉が出そうな気がして僕は彼らを楽しませながら距離をとった。

※日記に残っていたムラットの似顔絵
このワン城に来た目的は夕日を見るためだった。
青年たちと焚き火を囲みながら似顔絵を描いたり、トルコ語の発音を習ったり、クルド人のダンスを習ったりしながら午後5時過ぎまで粘ったけれど、トルコのこの時期、日が落ちるのは午後8時くらいなので、さすがに無理だと諦めることにした。
ワン城を下る。
途中で3人の青年のうち一人が家の方角が違うということで、坂を横切って帰って行った。
残りのトルコ人ムラットともう一人のノッポくんと一緒にバス停まで向かう。
途中、バーベキューの人たちがはるか下を歩く僕らに気づき思いっきり手をふってきてくれた。
すごくうれしかった。
そしてバス停へ。
バスを待っていると
ちょっと前から何かをもぞもぞ言おうとしている感のあったムラットが言った。
「パラ」僕はその単語を知っていた。聞きたくない単語だった。
「パラ」、それはトルコ語で「お金」を意味する。
ついに来るべきときが来たと思った。
リョム(兄)とも途中でいくらかあげたほうがいいかもね、と話していた。
しかし実際言われると、しかも相手から言われると、あぁ・・・と思う。
途中一人が何も要求せずに帰ったからひょっとすると本当に厚意なのかも・・と期待したときもあったが
この二人はどうしても欲しいようだった。
僕らも感謝はしていたからリョムはムラットに、僕はもう一人に払うことにした。
相手は10YTL(約1000円)欲しいといったが、それは高いだろうと思って
結局7YTLくらい渡しただろうか。
それが高かったのか、安かったのか分からない。
渡したことがよかったのかも分からない。
ただ、笑顔で別れられたのはよかったと思った。

気持ちをさらけ出して綴るウナムのまなざし
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- 2006/09/13(水) 12:38:10|
- 2006年トルコ イタリア スイスの旅
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| コメント:27
石投げる子なんているんですね・・・

怪我がなくてよかった~~☆
青年たちは仕事がないのかな??観光客を案内して稼いでいるのかしら???
まずしい人のいる国に行くとかなしくなりますね・・
みんながそれなりに豊かに暮らせるといいんだけどね

今日はこの時間にねらってきたww

- 2006/09/13(水) 12:54:10 |
- URL |
- 蓮・華 #-
- [ 編集]
お金って言葉は日本でも出来れば聞きたくない言葉ですね・・・
今日はいろいろと考えてしまいました><
争い事もそうだけど、すべての人が楽しく暮らせるようになってほしいと思います(^ー^)
- 2006/09/13(水) 15:23:18 |
- URL |
- 紫音 #-
- [ 編集]
ひさぶりにカキコミしてみます。
どうもブログが外部だと、面倒くさくて…無精ですまんす。
やっぱどの国でも子供はカワイイね。きっと、病気になってもまともな医療受けられないんだろうな…そう思うと、海外で一度仕事してみるのもいいよね。ただ、自分の無力さを痛感しそうだけど。。
- 2006/09/13(水) 17:10:34 |
- URL |
- ちゃっく #-
- [ 編集]
お金がからむと、せっかくの出会いが…うーん。
気持ちはよくわかります。
日本人は、チップの習慣がないから余計そう感じるのかもしれませんけど…
- 2006/09/13(水) 18:25:08 |
- URL |
- fumifumi #-
- [ 編集]
お金かなぁ・・・む~複雑。私たちは、お金の面ではそこまで苦しんでないからな。
- 2006/09/13(水) 19:20:43 |
- URL |
- ナオ #-
- [ 編集]
>聞きたくない単語だった。
すごくよくわかります。通りすがりにお金をスっていくジプシーならまだいい。今まで親切にしてくれたのはお金のためだったの?という空しさがね・・・。
日本ではこういうことはないから、動揺しますよね。
本当のところはわからないけど、途中で帰った人とバーベキューの人たちのことを考えると、親切心もゼロではないと思います。
- 2006/09/13(水) 20:48:06 |
- URL |
- milesta #S4B2tY/g
- [ 編集]
Give me chocolate時代の私たちがお金の価値を感じたのは小学校高学年になってから、食べるものにも事欠く時代にはお金はあまり意味を持たなかった。 買うにも物がないから。
やがて、多少豊かになると無性にお金が欲しくなった。
貧乏だからとても悲しい思いもした。
何もないときの方が豊かな感じがしたのは不思議な体験として今も記憶にある。お金はヒトを変える。
稼ぐが勝ちのHおじさんも、ハゲタカMおじさんもお金が変えていったんだろうね。
- 2006/09/14(木) 11:48:53 |
- URL |
- kuma-boo #-
- [ 編集]
うーんお金お金お金・・・・
インドでも遺跡で勝手にガイドしてきたにーちゃんにお金せびられて困ったんでタバコあげたら喜んで帰っていったことがありますよ。
- 2006/09/14(木) 14:11:53 |
- URL |
- トイトイ #-
- [ 編集]
こんばんは。
国によって風土や価値観が違うので難しいですよね。
他の方のコメントにもありましたが日本ではチップの習慣がないですし。
- 2006/09/14(木) 21:19:08 |
- URL |
- kunikuni #-
- [ 編集]
確かにお金って言われるとショックですね。
それがチップだとしてもやはり習慣の無い日本人、複雑ですね。
サービスしときまっせ!は日本人だけなのかなぁ・・・
- 2006/09/14(木) 21:23:27 |
- URL |
- こーちゃん #-
- [ 編集]
私もトルコで、道案内してくれた子どもにお金を払って欲しいと言われ同じように思いました。いまだにお金を払ったことが良かったのかよくわからないです。すごくインパクトのある経験でした。
- 2006/09/14(木) 22:22:06 |
- URL |
- トラ #-
- [ 編集]
ゴレンジャーのチャックは武器やロボットの格納庫ではなかったんですね。
国の差でしょうか・・・・・。
哀しいですね。
「お金」の言葉を聞く前にいっその事こちらから出してしまえば少しは楽だったのかも知れませんね。
でも厚意であって欲しかったなぁ。
- 2006/09/14(木) 22:50:46 |
- URL |
- 龍 #4WkXu/U2
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あちらでは、けっこう普通のことなのかもしれないね。。
でも、金だけで親切にしてくれた訳でもないと思う。
ウナム達の人柄を気に入ったから、というのもあるんじゃないかなあ?
まあ、そういう事があると、複雑な心境にはなるよね。
- 2006/09/14(木) 22:53:02 |
- URL |
- HOSSY #-
- [ 編集]
>しかし実際言われると、しかも相手から言われると、あぁ・・・と思う。
その気持ちすっごい良く分かります!><
この青年達が手を振って現れた所から実は気になっていたんです。
でもお金が絡まないから「いい出会いをしたんだなー」と思ってたらやっぱり・・・・w
習慣だからしょうがないのかな、と思うけれど、ちょっとした事ですぐ催促の手を出す子供もねえ・・・><
貧しくてもそういう感覚のない国も沢山ありますしね・・
- 2006/09/15(金) 16:34:38 |
- URL |
- janet #-
- [ 編集]
長い間、ほんとに世話になったと言って、10歳の子どもが私にお金をくれたんですよ。
この子は、この年で働いて稼いでいた。だから、なけなしの貯金なわけ。彼にとっては、精一杯の御礼だったのね。
断れなかった。断れるような目ではなかった。ありがたく頂戴して帰国しました。
その後、色んなものを日本から贈ったけれど、今でも、あの時のお金は忘れられません。100倍にして返してあげたい。
- 2006/09/15(金) 21:10:36 |
- URL |
- 失敗だらけだフニャ #lPbted/2
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最初上の記事にコメントしようかと思ったけど、あえてここにw
福岡では9月にアジアフォーカスという映画祭があって、普段見られない国の映画がたくさん見られます。
そこでトルコのこういう子供達のことを撮ったドキュメンタリー風の映画を見たことがあります。
監督さんから直接今のトルコの現状などのお話があって、民族の対立、反乱、
日本では考えられない事情が山ほどあるということが少しは分かりました。
因みに映画は「裏側の子どもたち Children of Secret」です。
日本人にはチップをせがんでいるとしか見えない子供達が、
それが必ずしも正しい方法でなかったとしても必死で生き抜こうとする姿が描かれています。
長期色々な所に行かれたウナムさんなら、それを肌で感じたかもしれませんね。
ところで上のピザの店、ウナムさんも店員さんと間違えられそうなくらい馴染んでますよ~^^
長文失礼しました。
- 2006/09/16(土) 11:11:31 |
- URL |
- weavee #3un.pJ2M
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