
おじいちゃんの記憶。
たしか3才かそこらのときに死んだ。
だからあんまり覚えてない。
鮮明なおじいちゃんの記憶は葬式。
あとは遺影。
和室に祭壇がつくられて、ぼんぼりにみずいろやピンクの形のついた光がくるくる回ってきれいだなと思った記憶がある。
兄とおじいちゃんのエピソードはそこそこ聞いたことがある。
いっしょにおもちゃ屋さんに連れていってもらって、ミニカーを買ってきてもらっていたとか
糖尿で酒が禁止なのに、兄を連れ出すことを口実にしてこっそりビールを買いにいっていたとか
まぁその程度だが。
僕に生前のおじいちゃんの記憶はいたことは覚えてるという程度しかないのだが、
家に長年強烈におじいちゃんの存在を意識させるものがあった。
それは一本のカセット。
カセットを付けると僕が騒いでいる。
だぶん言葉を覚えたばかりのころの僕だろう。
ダ!ダ!ダ!
と楽しそうに叫んでいる。
ついでにドンドンドン!と音がするので飛び跳ねているのだろう。
僕がダ!ダ!ダ!って叫ぶと「やかましい!」と叫ぶ声が聞こえてくる。
おじいちゃんだ。
ダ!ダ!ダ! 「やかましい!」
ダ!ダ!ダ! 「やかましい!」
ダ!!!
ダ!!!!
ダ!!!! 「やかましい!!!!」という三段活用の怒られっぷりが収録されている。
裏返りそうな声で本気で怒鳴っているおじいちゃんと、気にせず騒いでる僕。
いつもそれを聞くとクスリと笑ってしまう。
当時は面白く聞いていたのだけど、今考えると
孫が騒いでることを本気で怒ってくるおじいちゃんってどんな人だったんだろうって思える。
結構自分中心のひとだったのかなとか
生きてたらうまくやってけなかったのかなとか。
そんなことをおじいちゃんと幸せそうに歩くこどもを見るとふと思う。
- 2011/05/31(火) 21:24:42|
- 2011 春
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久しぶりにウナムちゃんの日記見たらほっこりしたw
うちは母方の爺さんと婆さん死んだのは数年前だし、父方の爺さんはピンピンしてるしなぁ・・・(父方婆さんは離婚済み、一昨年くらいに亡くなったらしい)
婆ちゃん大事にしてやってね!
- 2011/05/31(火) 22:08:59 |
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- ちぇみ #-
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何回も読んでたら、ちっさいウナさんとおじいちゃんの光景にワープしてしまってたー(ほわ~んと
おじいちゃんと手を繋いで歩くとかしたことなかったな~
怒られた記憶もないけど、友達と家で遊んでると、涙ぐんでる感じでいっつも遊んでる部屋にいたなってことを思い出したぁ~(母方のおじいちゃんで一緒に暮らしてたので。。でも血のつながりはないのでした)
- 2011/05/31(火) 23:47:36 |
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- さえる #-
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ちっちゃいウナムさん
やんちゃだったのかなぁ
私の祖父はふたりとも生まれる前に亡くなっていたので
祖父という存在が孫に与える影響っていうのも
まったくわからないんですが
孫に本気で怒るおじいちゃん 昔はいっぱい居たのかも^^
ちいさなぷくぷくのおててと年季のはいったごつごつの手が触れ合うと
なんともいえないあたたかさが通うんでしょうね・・・
- 2011/06/01(水) 10:27:04 |
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- クイール #-
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確か、劇団飛行船の「七匹の子山羊と狼」のマネをしていたんだな。
さらに言うと、腹に石を詰められた狼が川に落ちるとこ。
残虐ファイトこの上ない。
小学校に入学してすぐの葬式はトラウマだ。
- 2011/06/01(水) 12:23:04 |
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- リョム #-
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