
アスファルトには陽炎、空には入道雲、夏の終わりの秋のはじまりの思い出
朝8時の多治見駅。
駅に愛車の柿色キューブを滑り込ませると、駐車場に止めた。
駅舎に目をやるとすぐに見つかった。
YSK(従兄弟)だ。
空は暑さですでに少し重く感じられたが、天気は悪くなさそうだった。
助手席にはYSK。
後ろの席には長兄リョム。
運転手は僕だ。
車を走らせる。
とりあえず中津川方面へ国道19号の流れに身を任せる。
9月17日(土)のことだった。
GWの隠岐島以来、旅行をしてない!!
僕ら血族はそろそろどこかに行きたい思いが蓄積してきていた。
八卦見による僕の運気が悪い6月~8月も過ぎ、時はいよいよだと思われた。
カレンダーを見ると、17日、18日と土日でおやすみ、さらに19日は敬老の日で祝日ということが発覚した。
もてあますパッションが暴れだし、どこかへ行きたいと思えた。
17日、18日と出かけ、19日は家でマッタリ。
三十路の我々には完璧な日程がそこにはあった。
しかし、問題はどこに向かうかだ。
東北は遠い。
関西方面は…今年は何度か足を向けている。
敦賀方面は…なんか気乗りしない。
出雲大社は二日じゃちょっと無理。
ここぉぉお!!!という行きたいとこもなく
結局何も決まらず、YSKを迎えに来てしまった。
だからとりあえずの19号だった。
しかし、19号に乗る選択をしたというのは、すでにそこで
大きな流れを決めたことになるのだ。
19号に乗る。
しかも中津川方面を目指すというのは
簡単にいえば長野に向かうということ意味する。
中津川に入るまでに南下を決めて静岡などに逃げるなどしなければ
ほぼ間違いなく松本あたりまでのコースは決まるのである。
とはいえ国道19号は、僕らの心のふるさと19号である。
いつもの流れで、居心地がとてもよい。
安心して流されていける。
どこへ向かおう。
目的地はどうしよう。
グダグダな旅になったらどうしよう。
いろんな不安があったけれど、19号という母なる流れに乗れば
何が決まったわけではないのだけど、なんだか安心した。
予定を、目的を、そんなものなくても旅はきっと充実したものになるはず。
今は、ただ、この流れに乗ればいい。
そんな気分で、運転すること数時間。
馬籠宿によるでもなく、妻籠宿を歩くでもなく、寝覚の床に降りるでもなく
僕らが最初に車を止めたのは線路の横に広がる、木曽路の宿のひとつだった。

※・・・ここは・・・
分かる人にはきっと簡単だろう。
分からない人にはきっと難しいだろう。
うん。真理。
という訳で奈良井宿にやってきた。
最初の観光地で、僕らのテンションは上がる。
さぁ参ろうか!YSKぇ!

※YSK!!
うぉおおおおお!
- 2012/01/13(金) 21:22:10|
- フジ方面の旅
-
| トラックバック:0
-
| コメント:3
夏の終わりの入道雲。
景色と一緒にそのときの空気感まで蘇るから不思議ですね。
小田サンの歌で「16号を下って」という歌があって、
「この道をゆけば 僕らのあの海へつけるはず」っていってます。
小田サンにとっての母なる流れが16号だったのかも。
16号は横浜から下る道で私にはそんなになじみが深くなく、
どこに行こうか決まらずとりあえず乗っておこうっていうのは、
246号の方かな。道にまつわる記憶ってあるなぁと思いました。
パッションが弾けてますね~(^^)
今回はどこへ連れて行ってくれるのか、楽しみ♪
- 2012/01/15(日) 20:03:00 |
- URL |
- ヒツジ草 #nKD1BgzM
- [ 編集]