



母方の祖母が先日亡くなった。
母方の祖父はすでに僕が小学生の頃になくなっている。
住む人がいなくなった家を壊すというので、形見の品を探しにいこうということになった。
祖父が写真をやっていたというのは僕が写真をはじめたときに「血は争えないね」
といわれて知っていた。
が、どんな写真を撮っていたかは知らなかった。

祖父の部屋は完全に朽ちていた。
なくなってから30年弱はたっているはず。
それから放置されていた部屋。
埃とカビのニオイに満ちた部屋で引き出しを開けていく。

とはいっても遺品整理は亡くなったときにやったはずなので
刀の鑑定なんかもやっていた祖父の刀コレクションなどのお宝はすでに売却されている。
だからたいしたものはないのだが、
僕にしたら大したものがあった。

祖父の机の右の上から2段目の机に四切~六切サイズの写真が風呂敷に包まれて収まっていた。
その中には家族写真から地元の写真、モデルを用いた写真、はたまたヌードの写真まであった。
おじいちゃんったらヌードなんて撮って!っと思いつつ
写真を見ながら僕は祖父の持つ写真から、自分とのセンスの近さを感じていた。
被写体の選び方から距離、アングル、タイミングなど、自分に似ているものがあった。
いままで感じたことないほどにだ。
僕があれこれ迷いながらも精進してきた写真のあれこれが
祖父が通ってきた道と重なっていた気がして、
心強く思うとともに、血のつながりを感じた。

もし、日曜日に形見を探しにいかなかったら、あの写真たちはそのまま捨てられていただろう。
そう思うと、このめぐり合わせの不思議を感じずにはいられない。
祖父が今生きてたら、きっと楽しく写真談義できたんだろうなっと思ったりもする。


ルーツ確認できたような気持ちで
一枚一枚手で写真をめくりながら、なんかにこにこしてしまう週末でした。
- 2014/03/31(月) 20:36:19|
- まなざし
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いい写真だね。
うちも爺様が写真好きだったから、隔世遺伝はあるかもしれんね。
- 2014/04/01(火) 23:51:47 |
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