
※
夜の天安門広場付近
雑技団の演技に酔いしれてから
「ヤァッ!」と不審な声をあげてポージングを決める僕に
「ええっとね、ウナムくん・・・はしゃぎすぎ」
とやさしくたしなめてくれる仲間を発見した中国旅行。
飯を食べたら、
夜になった!
北京ナイトへレッツゴ~♪
いつもなら自分で活路を開いていく旅をする僕なのだが今回は
ある団体の慰安旅行。
しかも僕は下から2番目の下っ端と来た。
先輩方についていく形で
夜の北京へ飛び出した。
高まる興奮!
僕らの目標は屋台だった。
バスの中から屋台を発見したのでそこへ行こうということになっていた。
記憶をたどってその場所を探す。
しかし、どうやらリーダーの脳内GPSは果てしなく狂っていたようで
真逆の方へきてしまっていたらしい。
そう、そこにあるはずのない天安門広場に出てしまったのだ。
もうかれこれ2キロは歩いていた感じだったが、愛すべき屋台を目指して
僕らはふたたび歩きはじめた。雨の中を。
そこへ
「ハローハロ~」
僕らを呼び止める声が。
振り返るとそこには自転車野郎がいた。
正確には自転車タクシーである。
自転車の後ろに座席をつけた代物だ。
乗ってけといっている。
最初は断っていたが、遠いから乗ってもいいなぁという話になった。
値段を聞くと
「5元」だという。
発音も日本語で「ごげん」と言っていた。
しかしこちらは5人。
一台二人乗りみたいだったが、強引に3:2に分かれて2台で乗車した。
レッツサイクリング♪

※チャリンコの上からパシャリ
夜の北京を自転車タクシーが走る。
運転手は「アイム ナンバーワーン」とか言って猛烈に走る。
もう一台と自然と競争が始まったりした。
夜風が気持ちよかった。
「ん~これぞ旅行の醍醐味」
僕らの気分は上々だった。
こんなに気持ちいいのに5元じゃかわいそうだからもうちょっとあげようとか話していた。
途中、やはり一台に3人はきついのでもう一台増やして1:2:2に分かれて僕らは
夜の北京を疾走した。
そのうち目の前に「王府井」と呼ばれる繁華街が見えてきた
モダンな街並みだ。光輝いていた。
その繁華街の一本手前のとこで自転車タクシーは止まった。
ついたらしい。
そして料金を払うことになった。
僕らは5元を払おうとすると・・・・
運転手は
「ノーノーノー!!」といって、おもむろに自転車の前のかごから一枚の紙を取り出した。
そこには漢字で、深
夜料金500元 と書いてあった。
ピキーン
僕らの料金は突如100倍になった。
一台500元といってきたので、3台だと1500元!
このとき一元16円だったから
500元といえば約8000円ということに!
(だいたい1万円が600元)
僕らは「ごげん!ごげん!ごげん!」
と繰り返した。
彼らは「この表示をみろ!」とボードを指差してくる。
僕らは繰り返した
「ごげん!ごげん!ごげん!」
すると運転手の一人がくるりと後ろをむいた
そして背中を指して、なにやら叫んでいる。
ウナム的に訳せば
「この汗をみるあるよ!俺がんばったあるね!500元くれあるよ!」その動きがかなり胡散臭かったので、その訳も自然とエセ中国人的なものになっていた。
さらに途中から参加した運転手も公然と500元を要求してくる。
最初2台で乗ったうちのもう一人は人のおとなしそうなやつで
うしろでニヤニヤしながら見守っていた。
交渉しながら
ついさっきまで
「ん~これぞ旅行の醍醐味」
と思っていたことを思い出した。
あのころは幸せだった。

※幸せだったあの頃
今僕らの前に広がるは、果てしない騙しあい大国中国!
僕らは戦っていた。首都北京のちょっと暗がりで戦っていた!
ウナム、ペキンで戦う。
せめぎあいの結果
全体で100元ということになった。
(5人だからひとり20元のお支払い)
まぁこれでも十分ぼったくりだが、これ以上ここで時間を割くのも嫌だった。
とはいっても僕らは旅行者、細かいお金はもっていない。
大体100元札だった
だからお釣りをもらうことに。
僕は100元のお金を渡して50元のお釣りをもらうことにした。
お金を渡す。
相手が5と書いたお金を10枚渡してきた。
僕は受け取って枚数を数えていると・・・
目の前の中国人の肩が急に引っ張られた。
そして中国人に向かって
先輩が吼えた!!「おまぇ何やっとんじゃ~~~!!!」「これ角じゃね~か!!」そう、僕が数えていたお札は5元札ではなく5角(かく)札だったのだ!
角とはかつてはトイレのお金くらいに使われていたが
いまやほとんど活用の機会がないといわれている価値の低いお金だった。
ちょうど昼ごろ、我らがガイドさんの中国お札講義があったので先輩が覚えていた。
ちなみに10角=1元である。
先輩の日本語による怒号で、相手は察したのか50元のおつりをびびりながら渡してきた。
あぶなくさらにぼったくられるとこであった。
ありがとう先輩!
さすが4人の子持ちは違う。と思った。
もう一人にも50元払って去ろうとすると、
最初から運転してきたおとなしそうでうしろでニヤニヤしてたやつが
突如「ぼくのは?!」みたいなことを必死でアピールしだした。
どうやら3台で走ってきたけれど、彼らは一緒に活動しているわけではなく
完全に独自に動いていたようだった。
しかし、もう全体で100元ってことで払った僕らは彼を無視。
途中ニヤニヤと見ているからいけないんだと振り返ることすらせず立ち去った。
はたしてあとで分配をもらえたかは分からない。
たぶんもらえなかっただろう。
繁華街を歩く。
夜を徹して道路の工事をしていた。
北京五輪に向けて必死に作業をしている。
そして屋台街に到着した!
が、完全に終了していた。
屋台はたたまれ、ライトは消されていた。
時は22時過ぎ。
そう22時で終わるみたいだった。
しかたないので近くの開いていたちょっと高級っぽいレストランで食事をとる。
それが・・・うまい!!
これぞ中華!辛さや甘さが絶妙だった。
ツアーの最中に日本人向けにされた料理とは一味ちがった。
しかし英語が通じなくて困った。
でもひとりだけ英語が通じるお兄さんがいたので助かった。
彼は気さくに注文を受けてくれた。
感謝のあまり店を出るときに思わず握手をしてしまった。
ねちねちしていた

※彼。
それから僕らはさらに24時間やってると思われるラーメン屋さんで
麺をほおばったり
コンビニみたいな売店で甘くないお茶を探すのに苦労したり
小雨の中、暗くなった街並みを眺めたり
生暖かい風を感じたりして過ごした。

※ラーメン屋さん
そして1時過ぎにホテルにもどった。
ホテルのロビーにあるお魚が泳ぐ机を見ながら今日一日を振り返った。
みんな充実感とともにいろいろ疲れていた。

※疲れた友人(変なラインが入ってしまったが気にしない)
疲れた友人がガイドブックを見ていった。
「夜に話しかけてくる自転車タクシーなどはまず間違いなくぼったくりなので注意すること・・って書いてある」
僕らは笑った
は、は、は、は、は~
- 2007/07/13(金) 20:59:47|
- ニーハオ北京2007
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| トラックバック:1
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| コメント:34
私もナポリで同じ手口のタクシーにやられました。走っている間中、「日曜に働いてンだよね、俺。」とかそんなことばかり喋っていて変だなぁと思ったのです。不当な金額言ってきたからお金渡さなかったら、顔と声が突然マフィアみたいになって、しかもトランクから荷物を出してくれない。飛行機の時間があるから仕方なく高い金額渡しました。(涙)
「甘くないお茶」、こちらでも捜すの大変です。せっかく緑茶ブームなのにみんな甘いのよね~。
- 2007/07/13(金) 21:16:15 |
- URL |
- milesta #S4B2tY/g
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解説がリアルでそのまま伝わってきて楽しいです。
オリンピックの工事が進んでいる様子も見られたのですね。
夜の天安門広場の写真がきれい~~
だまされないコツって、やはり事前の下調べしかないのでしょうかね。
ギリシャでも、タクシー台、ぼったくられたことがありました。
- 2007/07/13(金) 21:57:03 |
- URL |
- noa #AMZ1M8Og
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私も北京で片言の英語と日本語でよく戦った苦い記憶が・・・
100倍の請求額はふざけんな

×100だわ。
- 2007/07/13(金) 23:05:21 |
- URL |
- ma-ya #-
- [ 編集]
最初は,あんな小さなカゴに三人も乗って,自転車のニィちゃんがカワイソウって思ったけど,話が展開していくにつれムカついてきました。
海外って,日本国内を旅行するような感覚で行ったらアブないんですよね。
中国の成長は著しいから,最近は安心できるのかなと思ったけど,やっぱ怖いですね。
ヤァッ!
- 2007/07/14(土) 00:24:49 |
- URL |
- 那珂川流域 #X.Av9vec
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うーん、さすがは中国
ボッタクリくらい当たり前に思えてしまうのがすごいですw
あそこまでやりたい放題だと飽きれてものが言えません...
写真たちがとっても印象的です。
- 2007/07/14(土) 00:31:28 |
- URL |
- そのっち #-
- [ 編集]
ハロー^^
100元はいかれたね(笑) FSKも年に1度位、上海に行くんだけど、物価を考えると感覚的には100元=8,000~10,000円位の価値かなぁ~と思うよ。(くやしさが込み上げてきた?(笑)
FSKも海外行ったら積極的にボラレル♪ 現地の人と同じで済まそうってことが間違ってると思うよ。タクシー乗ったら10$渡しちゃう。これで行けって^^ あまったらKeep it!! お互い悪い気持ちもしないし、何といっても時間短縮できるしね~。
ウナムさんも海外行ったら、積極的にボラレヨ~(笑)
- 2007/07/14(土) 00:32:48 |
- URL |
- FSK-JP #-
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私は中国奥地でタクシー乗るときも(タクシーと言っても普通の車をチャーター)交渉時にちゃんと紙に数字書いて確認してました。
後から値段が上がってもそれが証明になるから。
3人でいくら・・・って言う時も、3人の人間の形を書いて「3人で◎◎元だから、一人は●元になるんだよ」って念を押して。
山や谷を越えた村から村(半日の距離)でハイエースのような車を3人で確か250元で交渉したから、その自転車の100元でもすっごい高いですね>< そうやって沢山の観光客を騙してるのだろうなあ・・・><
中国は面白いこといっぱいある国だから飽きないけれど、そういうことでは疲れますよね。
- 2007/07/14(土) 02:11:29 |
- URL |
- janet #-
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屋台が閉まっていて安心しましたanego☆です☆
段ボールマン(人ではなくってよw)が売られていたとかお聞きしましたもの、若干汗を握りながら記事を拝見させて頂きましたが、ぼったくりwww
ひどいボッタですことwww
そして、日本語で怒鳴り散らしました先輩、最高でしてよw
- 2007/07/14(土) 02:25:16 |
- URL |
- anego☆ #-
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どんな言語でも怒気をこめれば通じますからねぇ。先輩の行動、正解だなぁと思います。
ぼったくり、すごいですね。イギリスは重い荷物持ってるとドライバーさんが助けてくれます。さすが紳士の国。
- 2007/07/14(土) 03:26:00 |
- URL |
- 姐 #-
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中国へ旅行に行くときは、
一喝する勇気と知恵をもつことが、分かりました。
できるだけ、恐そうな格好をしよう。@見た目大事
食べ物が怪しいと世間で騒がれてるし、今は行きたくないなぁ。
きっと日本人は、騙しやすいターゲットですね。

- 2007/07/14(土) 09:43:46 |
- URL |
- ぴあにか #-
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手に汗にぎる展開でした。
でも、夜の風を受けてを爆走しながら 「あぁ、幸せ♪」 と感じてしまう気持ち分かります。
でも、日本人、なめられちゃいかーん!
↑ FSK-JP さんのコメント janetさんの 紙交渉術 参考になりました。
タクシー乗る時は やってみます。
そうそう!アジアの緑茶ってなんで甘いんでしょうね?
ミネラルウォーター買うしかないです。
- 2007/07/14(土) 09:44:49 |
- URL |
- タワ #mQop/nM.
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いやぁ、なんだか読んでるだけで疲れましたよ。
どうもお疲れさまデス
ガイドブック、もうちょっと早く読んでたかったですね 笑
- 2007/07/14(土) 15:58:16 |
- URL |
- dvgmola #BVqvPyRY
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あぁ、おもしろかった。スリリングな夜のドライブ。ぅおりゃーな先輩、大活躍のご様子。でも一歩間違うとコワイことにもなりかねませんでしたね。ご無事でなによりです。
イギリスのフォーシーズンズホテルのティーセットでは「緑茶+ミルク」のミルクティーサーブがありました。16世紀英国貴族は、高価な茶(緑茶)に貴重な砂糖・ミルクをいれて飲むのが富の象徴だったとか。。。アジア圏での甘い緑茶、というのは現代日本の抹茶ミルクとか抹茶アイス感覚なんでしょうかねぇ。
最後の写真、旅先の宿泊先でくつろいているときの空気が伝わってきました。お魚テーブル、私も欲しいです。
- 2007/07/14(土) 15:59:31 |
- URL |
- akiyasu_sukiyasu #TJwWj8Lg
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面白い!!!!!!!
いつも写真メインでウットリと見せてもらっている当ブログ。
今回の記事の爆発力でかなり笑いながらどきどきと読ませてもらいましたwwww
前回のコメントのすべてに「ヤァッ!」が入ってるのも正直笑いを隠せなかったことをカミングアウトして帰りますwwwwwww
- 2007/07/14(土) 16:10:27 |
- URL |
- ナオシー #-
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こんなボッタクリも含めて、
最近の中国の環境汚染問題や食品の安全性の問題は深刻ですね。
環境汚染問題などは云わば日本は大先輩、
いつか通った道ですから、
(自然破壊という見地からは依然大問題ですが)
進言、助言、支援をもっとすべき立場だとは思いますが。
- 2007/07/14(土) 22:54:09 |
- URL |
- K #3VO43zt.
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アジア系の海外って恐いですよねぇ

あたしも韓国でタクシーにボッタくられましたモン

日本人ゎぉ金もってそぅだから狙われるらしぃですよ

後でガイドブック見ると、大抵注意で書いてあるんですけどね

笑
あ、紹介文ありがとぅございます

あたしも近いうちに書きますので

- 2007/07/16(月) 21:43:14 |
- URL |
- ai #-
- [ 編集]
私の中国発上陸は、アハハ、いきなり四川省と雲南省です^^ その時に四川からチベットにも行きました。
四川&雲南では山岳の少数民族とか少数民族にも指定されてない村人達を訪ねて歩きました。2ヶ月以上のの奥地生活は疲れたけれど楽しかったぁ。秩序も清潔も無い生活でしたから鍛えられましたわ。トレッキングしながら農家に泊まらせてもらったはいいけれど(他に宿がないので)南京虫にやられたり>< 痒かったぁ・・。
あれが最初だったのでその後上海行ったら楽チンでした。
そんな奥地の魅力(?)に取り付かれてしまったので、北京はまだ行ってないのです^^
奥地は少数民族だらけだったので、中国語も通じず、漢字も書けない人が多いから旅行会話を習って行ったのにあまり役に立ちませんでした・・・アハハ。
- 2007/07/17(火) 09:23:58 |
- URL |
- janet #-
- [ 編集]
自転車タクシー自転車タクシーとは、2輪車もしくは3輪車で人力により乗客を運ぶ車両である。日本ではかつて輪タクとも言った。通常は、ドライバー以外に1人ないし2人の乗客を乗せることが出来るようになっている。概要自転車タクシーは人力車を改良したもので、英語ではCycl
- 2007/08/01(水) 06:31:26 |
- 自転車を探るサイト