
そこは光化学スモッグにまみれ
人にまみれ
愚直に稜線にそって作られた
デートスポットだった
かの有名な万里の長城へやってきた。
(万里の頂上と間違えた人、マイナス10点です。)
駐車場を降りるとそこには人がわんさかいた。

※赤い団体さん
赤い帽子の団体旅行客がそこかしこにいた。
そして、赤い帽子を売りつけてくるしつこい売り子もたくさんいた。
万里の長城は二手に分かれていた。
そりゃそうだ、長く一本に連なっているものに登るのだから
右と左に道はおのずと分かれる。
左を男坂といった。
右を女坂といった。
ガイドさん曰く「男坂は歩くの大変、坂がきついですね。景色は女坂と変わらないね」
しばし話し合うことに。
しかし、「僕は男坂いきますよ」と一言僕が言ったら
さすがは団体行動、強い意思がひとつ働くとそっちに流れがいっきにくる
全員で「男坂」いくことになった。
いざ長城の上にあがると・・・

※分岐点
人がたくさんひしめいていた。
上の写真の奥が女坂である。
たっぷり人がいるのが分かる。
僕らが向かうのは手前、男坂である。
レッツゴー♪
しばらくいくと人だかりがあった。
その人の輪の中心に麗しき女性発見!
なにやら撮影している!!
僕はとっさに動いた!
サササと回り込みパシャリとやってきた。

※麗しき女性を激写!バックに見えるのは混雑女坂
友人曰く、「ウナム君が消えたと思ったら、カメラマンにまざっててびっくりした」
相当すばやい動きを見せたらしい。
どうやら結婚式のパンフか何かの撮影だったようだ。
なんせ相手がいなかった。
そして女性は日本人だった。
なぜ日本人と分かったかといえば麗しき女性が「まだ??」と日本語を発したからだ。
さて、男坂を進もう。
そう男らしく。

※人が少ない男坂
男坂は人が少ない。
はるか先につらなる急勾配が僕らを待っている。

※向かいの山に続く万里な長城
少しずつ坂がきつくなる。
シャツが汗ばむ。
男らしさが増す。

※急勾配
坂が続いていく。
「急がば回れ」
登山をたとえに使われることわざだ。
まっすぐ頂上めざすと大変で挫折してしまうかもしれないから
ゆっくりでもまがりながら緩やかな坂道で着実に進みましょう
というお話だ。
しかし!この中国4千年の遺物は愚直に稜線にそって作られているのみ!
山が急なら、坂も急。
回ろうにも回り込む道はどこにもなし。
ただ一本の石造りの道が連なる。
どこまでも一本道に、誰にでも平等に苦しい急勾配が用意されている。
逃げ道はない。
なんて男らしいのだろう。
もはや男どころか漢という言葉がふさわしい。
「漢坂」に格上げだ。

※一山越えた景色。
さて上の写真を見てほしい。
3枚前の写真と比べて一山越えたことがわかるだろう。
これから先に待ち受ける漢な坂の景色に鼓動が高鳴る。
僕らは歩く、漢らしく!

※道端には商売人
長城の上には商売している人が結構いる。
ただの物売りもいれば、しっかりとした技術を持った芸術家さんもいた。
そして、まわりを見渡せば中国人のカップルがたっぷり。
きっと、この妥協なき急勾配な坂を上ることで
漢らしい汗をかき、本当はあがっている息を平常にみせかけ、彼女をリードする。
まさに漢をあげるデートコースに違いない。
がんばれ中国のBOYたち!
きっとそんなカップルを見る僕らの目もよっぽど漢らしかっただろう。
漢坂も最後の仕上げにはいった。
この辺で一番高いと思われる山の頂まであと一息なのだ。
普段使われない足はもうプルプルいっている。
手すりにつかまり、隠し切れないくらいあがった呼吸で、最後の急勾配を登る。
汗がしたたる。
憂いすらおびたその瞳は頂上(てっぺん)だけを捕らえる。
ここにたどり着くすべての人は漢らしさを備えていた。
いや、それすら超越していただろう。
これはもう、男らしさの最上級「をどご」らしさしか表現のしようがないだろう。

※をどごらしい友人
息を絶え絶え登ってきた僕の仲間たち。
をどごの友情が芽生えた気がした。
みなたくましく汗ばんでいた。
頂上では「万里の頂上へ登りましたよ!」
っていうような証明書が売っていた。
帰り道。
逆の急勾配がをどごらしい僕らを襲った。
足をすべらしたらステテテンと落っこちて大惨事。

※そろーり
手すりにへばりつき、へっぴり腰で下る僕らから
「をどご」らしさは掻き消えていた。
ちなみ「をどごの証」の登頂記念の証明書は、
バスおりてすぐのとこでも売っていた。
発見したときの僕の目はきっと、これ以上なく「をどご」らしかっただろう。
以上、万里の長城でデートの際は下りに気をつけろというお話でした。
- 2007/07/18(水) 01:31:47|
- ニーハオ北京2007
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| コメント:33
想像以上に凄い急坂なんですね、僕は迷わず女坂に行きそうです(笑)
見上げたのと見下ろした写真が、漢らしさを
物語ってますね(^^)
- 2007/07/18(水) 06:54:38 |
- URL |
- こーちゃん #-
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ただ登るだけじゃなく 撮影しながら登ったウナムさんに乾杯

もし 万が一 万里の長城に行くことがあったら
選択は女坂にいたします
って ホントにこっちのほうがラクなのかなぁ
下りは「足がわらう」って言いますもんね
笑いましたか?本当に^^
- 2007/07/18(水) 07:51:09 |
- URL |
- クイール #-
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長い&急勾配の景色は圧巻!
昔の人が重機も使わず建てたとは…
どれだけの苦労か想像もつかない。
霞んでるのは光化学スモッグのせい?
漢坂のチャレンジャーにとっては苦しい空気ですね~。
- 2007/07/18(水) 10:30:49 |
- URL |
- 勇鷹 #KDD.4qD6
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まさに、をどごらしい長編ドキュメンタリーを堪能致しました。
最後のそろーりの写真はなかなか怖いです。
一番手前に写ってるのはまさか空き缶では!?
この写真を撮った直後、をどごらしくズリッと踏んではいなかったでしょうか。
- 2007/07/18(水) 20:18:48 |
- URL |
- K #6SlKZDlg
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ササッとカメラマンに混ざっちゃうなんて、流石(^^)
それにしても男坂、スゴイ急勾配!
でも、ちょっと登ってみたいかも~。。無謀?!
- 2007/07/18(水) 20:34:25 |
- URL |
- ヒツジ草 #nKD1BgzM
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こんばんは^^
私のような年寄りは(笑)見てるだけで心臓発作が・・・・・爆
間違いなく女坂を選ぶでしょう!笑(おねいちゃんが多そう^^爆)
やっぱり、元気印の集団撮影隊だけありますよ!m..m
- 2007/07/18(水) 22:52:51 |
- URL |
- ossanniichan #-
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凄い!!!!!
自分の中では勝手にイメージが広がっています!!
20mm以下の広角でモノクロ、コントラストは高く…
いや、淡い水墨画のような雰囲気も捨てがたい!
男坂 見事ナリ!!
- 2007/07/19(木) 01:04:35 |
- URL |
- カズシ #tHX44QXM
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ほんとに「をどご」を上げる坂ですwwww
そして一気に失いwww
ウナムさんから「をどご」という新単語を聞いてから最上級の男をあらわすものとして僕の中にもインプットされましたよw
動きの早いウナムさんにも笑いましたww
麗しい。
- 2007/07/19(木) 03:27:19 |
- URL |
- ナオフィー #-
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女性、めっちゃかわいい! と思ったら日本人www
一枚目の赤いズボンの中国娘見てると、こっちに住んでる中国人の子たちを思い出します。
- 2007/07/19(木) 03:48:20 |
- URL |
- 姐 #-
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龍のようなうねうね、長さや坂の様子が上手に表現されていますね。特に「そろーり」 のアングル、背景のボケ味、いいなぁ。
「万 里」
とロゴがはいったグレーのトレーナーをお土産にもらったことがあります。万里の長城の絵も描かれてまして。坂の商売人から千円で買ったそうです。だけど、あれはちょと着る事はできませんでした。。。
- 2007/07/19(木) 21:11:57 |
- URL |
- akiyasu_sukiyasu #TJwWj8Lg
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男坂だよねぇ~
私も迷わず選びました。
でもさ、坂が急すぎて怖かったなぁ。
ヨーロッパの観光客の人から
「ゴールはまだ~?」って聞かれて「あとちょっと。がんばって!」って会話したのも懐かしい。
- 2007/07/19(木) 23:18:43 |
- URL |
- ma-ya #-
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>今回はボケというものを利用して角度を出しました。
なるほど!?ん!?ボケ???
僕が過去に失敗した例を挙げると、
神社などの山の階段、
ワインディングロード!?(山道と書きたくなっかったの。)
などで、平たく写ってしまったことが。
何を一緒に撮るかが重要ですね。
今回の傾斜は「人の姿勢!?」が特に
急高配を顕著に表してる気がしました。
また他のテクも見せてくださいね。(^^)
学ばせて頂きます。
- 2007/07/20(金) 05:45:02 |
- URL |
- NOBODY #-
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最後の写真の・・・・急さに。。。本気でビビリました!!!!!
世界って。。。すごい場所が存在するのですね♪うふふふふ^^♪
- 2008/02/22(金) 20:18:33 |
- URL |
- あや #oYrJRb9Q
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