ウナムのまなざし足りないものを補うかのように

足りないものを補うかのように

Ｋ先輩には奥さんと小学校あがる前の子供がふたりいて
知り合ってからもらった年賀状はいつも家族写真だった。

一瞬心から去った想いが、家族の姿を見ると思い出される

よりいっそう家族の姿が強く写ってしまう。

なんなんだろう。

どうすればいいのだろう。

善光寺には祈りがあった。

柱を皆が擦る。
前立本尊に繋がるという柱だ。

一心に擦っている。

僕はそこまで柱を一心に擦れない。
一心になれるものもない。
その擦る姿をただ見つめるしかない。

ただ

見つめる

自分に足りないものを補うかのように。
自分の気持ちを代弁してもらうかのように。

プロフィール

ロムスカ・パロ・ウル・ウナム

Author:ロムスカ・パロ・ウル・ウナム
フニャさんによる似顔絵。

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